2005年デビスカップ、ワールドグループ1回戦の勝敗が驚きを以て決しました。
USA 2 - 3 Croatia
R4 - I.LJUBICIC (CRO) def. A.RODDICK (USA)
4-6 6-3 7-6(11) 6-7(7) 6-2
R5 - B.BRYAN (USA) def. R.KARANUSIC (CRO)
6-2 3-6 6-1
これはどうしたものか!スペインチームの大幅な戦力ダウンで今年の優勝候補筆頭と目しておりましたが、まさかの1回戦敗退ですアメリカ!最終カードを待たずして、リュビチッチがロディックを破りQF進出を決めました。リュビチッチはシングルス2勝に加えダブルスでも貴重な1勝を挙げてますから、この大金星の最高殊勲選手です。今現在、リュビチッチは最強の選手かもしれませんなぁ。こんな信じられない結果をもたらすデ杯って、面白いですね〜!これでクロアチアが一躍、台風の目になってきました。さすがアガシ、勝負が決まったらさっさと退散しております。かつてサンプラスと共にデ杯を戦った時も勝敗が決まったら、当然のように会場を後にしたそうで。とことんドライですな。急遽シングルスに出場したボブ・ブライアンですが、内心けっこう嬉しかったかも知れませんね「シングルスが出来るぅ〜」って...。
Slovak Republic 4 - 1 Spain
R4 - M.MERTINAK (SVK) def. F.LOPEZ (ESP)
6-0 6-7(3) 6-4
R5 - F.VERDASCO (ESP) def. K.CAPKOVIC (SVK)
6-2 6-2
さて2日目で早くも1回戦敗退が決まっているスペイン、最終日に1勝を挙げるのがやっと、という体たらく...。期待されたF.ロペス、思ったような活躍が出来ないままでしたね。彼にとってツアーに影響が出るぐらい自信喪失をしたかも知れません。
Switzerland 2 - 3 Netherlands
R1 - S.SCHALKEN (NED) def. M.CHIUDINELLI (SUI)
7-6(4) 4-6 6-3 5-7 6-2
R2 - P.WESSELS (NED) def. S.WAWRINKA (SUI)
7-6(12) 6-7(4) 7-6(7) 6-4
R3 - Y.ALLEGRO / G.BASTL (SUI) def. D.VAN SCHEPPINGEN / P.WESSELS (NED)
5-7 4-6 7-6(5) 7-5 9-7
R4 - S.SCHALKEN (NED) def. S.WAWRINKA (SUI)
1-6 6-2 6-4 2-6 9-7
R5 - M.CHIUDINELLI (SUI) def. P.WESSELS (NED)
4-6 - Retired
フェデラーを欠いたスイス、案外健闘したのではないでしょうか。1回戦突破したオランダですが、ベテランのシャルケン頼みという苦しいオーダーです。これ以上の上乗せは難しいかも知れませんね。
Australia 5 - 0 Austria
R4 - T.WOODBRIDGE (AUS) def. M.MIRNEGG (AUT)
6-3 4-6 7-5
R5 - C.GUCCIONE (AUS) def. A.PEYA (AUT)
6-3 6-4
勝負が決した状況で迎えた最終日は3セットマッチでさくさくっと終わらせました。ファンは怒ってないでしょうか。いやまぁしかし最終日にヒューイットとアーサーズを温存しても全勝してしまうオーストラリアは地力が違いますなぁ。しかもフィリポーシス抜きですからね〜。「俺の立場は...」とフィリポーシスは複雑な心境かも。
Argentina 5 - 0 Czech Republic
R4 - G.CORIA (ARG) def. J.HERNYCH (CZE)
6-3 6-0
R5 - A.CALLERI (ARG) def. T.ZIB (CZE)
6-2 6-4
さて3戦でQF進出を決めているアルゼンチン、最終日のシングルスメンバーをナルバンディアンからカレッリに変更。ダブルスも出たナルバンディアンにはお疲れ休みを与えました。結果は残るシングルスも連勝し5-0でQFへ。誰がシングルスに出てもおかしくないメンバー、層の厚さが他国とはまるで違います。アメリカが脱落した今、アルゼンチンが優勝候補筆頭でしょう。サーフェースを芝にするとか「うそ!」っていうぐらい速いカーペットにするとかしないとこの国から勝利するのは難しいでしょう。
Russia 4 - 1 Chile
R4 - M.SAFIN (RUS) def. F.GONZALEZ (CHI)
7-6(4) 7-6(5) 1-6 6-7(3) 6-4
R5 - N.DAVYDENKO (RUS) def. P.CAPDEVILLE (CHI)
6-2 6-1
まさに雌雄を決するサフィン対ゴンザレスのエース対決は、3度もタイブレークにもつれこむ大激戦。どちらに転んでもおかしくない熱闘だったようですが、サフィンが何とかゴンザレスを振り切って勝利を収めロシアのQF進出を決めました。ゴンザレスも全豪王者のサフィンをよく追いつめましたよね、素晴らしい健闘といえます。アルゼンチン、オーストラリアに次ぐ戦力を擁するロシアも注目国です。
France 3 - 2 Sweden
R4 - J.JOHANSSON (SWE) def. S.GROSJEAN (FRA)
3-6 6-1 6-4 6-1
R5 - P.MATHIEU (FRA) def. T.JOHANSSON (SWE)
6-1 6-4 6-7(4) 6-4
フランスがスウェーデンを破ってQF進出を果たしました。昨日のダブルスがターニングポイントとはなりましたが、MVPはシングルスで2勝を挙げたマシューですね。期待されたグロージャンが1勝も挙げられなかった穴をすっかり埋めました。大きな期待をもって久々のナショナルチーム入りをしたグロージャンですが、いたたまれない心境かもしれませんな。一方、1回戦で敗退してしまったスウェーデンは惜しかったですね〜。ヨアキムが強行出場を敢行したからこそですが、あと一歩というところでした。
Romania 3 - 2 Belarus
R1 - M.MIRNYI (BLR) def. V.HANESCU (ROM)
7-6(6) 6-4 3-6 6-4
R2 - A.PAVEL (ROM) def. V.VOLTCHKOV (BLR)
6-4 7-6(2) 7-6(2)
R3 - M.MIRNYI / V.VOLTCHKOV (BLR) def. A.PAVEL / G.TRIFU (ROM)
7-6(3) 6-3 6-4
R4 - A.PAVEL (ROM) def. M.MIRNYI (BLR)
6-1 7-6(0) 4-6 6-3
R5 - V.HANESCU (ROM) def. V.VOLTCHKOV (BLR)
7-6(2) 6-4 7-6(6)
ここも激戦だったようですが、最終戦で勝利をもぎ取ったルーマニアがQF進出です。両国のエースであるパベルとミルニーはシングルス2戦とダブルスにも出場し大車輪。結果も残し、その努めをしっかり果たしました。戦力均衡している国同士の戦いは盛り上がったでしょうね〜。
さて7月に行われるQFの顔合わせは「Slovak Republic(c) vs Netherlands」「Australia(c) vs Argentina」「Russia(c) vs France」「Romania vs Croatia(c)」となりました。ちなみに(c)が付いている方が次戦の開催国となります。
オーストラリアとアルゼンチンが早くもQFで激突、事実上の決勝戦と言えるのではないでしょうか。戦力的にはアルゼンチンが上回っているように思えますが、QFはオーストラリアのグラスコート(ヒューイットはここで負ける気がしないと言っているそうですな)が戦場になる(はず)というあたりに勝負のアヤがありそうです。アルゼンチンは遅めのサーフェースでこそ力を発揮出来る選手が多いですから、オーストラリアは地の利を存分に生かせそうな気がします。ヒューイットとアーサーズ/ウッドブリッジで勝負を決めてしまう可能性は大いにありますが、ナルバンディアンとコリアが一つでもヒューイットから1勝をもぎ取れれば....。とにかく楽しみな一戦です。
ロシアとフランスの戦いも楽しみですねぇ。開催国がロシアのうえに皇帝サフィンを筆頭にハードヒッターを揃えてくるロシアが有利でしょう。テクニシャン揃いのフランスですが、やはり高速カーペットコートではハードヒッターに有利でしょうからね。ただしウィンブルドンでも実績があり速いコートを苦にしないグロージャンが初日のシングルスで勝ち、2日目のダブルスもフランスが勝って先に王手をかけられれば最終日に勝機を見出せるかも知れません。
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