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2008.09.12

高級コンパクトの理想と矛盾、そしてリコーの良心GX200


このレビューは家電・PC・携帯・ゲームレビュー・クチコミサイト「みんぽす」から商品を無償でお借りして掲載しています。(詳細は末尾で)

ちょんまげ装着 / EVF

みんぽすからGX200をお借りして10日間が経ちました。GX200の貸与期間は1ヶ月なのですが、そろそろ返却しようと思ってます。とても使うのを楽しみにしていたカメラですが、やはり借り物ですから愛着が湧く前に粛々と別離した方が良いかと(^_-)それに自分のカメラが使えなくてフラストレーションも溜まるんですよね。

* * *

定休日の昨日はそんな想いを抱きながらGX200を持ち出しました。最後にいっぱい撮るぞと。

P1080673 R0014179

少しでも何かの参考になればと数年前に発売された普及機「パナソニックLumix FX30」も一緒に持ち出して、GX200と一緒に色々撮ってみました。

R0014190
GX200 | 1/30 | F2.5 | 24mm | ISO141 | -0.3EV


FX30 | 1/20 | F2.8 | 28mm | ISO200 | -0.3EV

R0014201
GX200 | 1/60 | F2.5 | 24mm | ISO64 | -0.3EV

P1080725
FX30 | 1/400 | F2.8 | 28mm | ISO100 | -0.3EV

R0014259
GX200 | F4.4 | 72mm | ISO64 | -0.3EV

P1080711
FX30 | 1/80 | F2.8 | 28mm | ISO100 | -0.3EV

R0014257
GX200 | 1/80 | F4.4 | 72mm | ISO96 | -0.3EV

普及機のFX30も健闘してますね(^_^;)娘にくれてやるんじゃなかった.....。でもGX200でビタッとハマるとフィルムで撮ったような空気感まで写った絵になるなぁ。曇ってたから色がこっくり出たのかも知れないけど、落ち着いた発色で黒も締まって好きだなぁ。

* * *

夕方からはキッズテニスの付き添いでスクールへ。もちGX200もお供させました。

R0014322
GX200 | 1/80 | F2.5 | 24mm | ISO322 | -0.3EV

噂のM連写(^_-)

もっと注目されてもいいハズの機能。「RICOH GX200」のM連写と再生ボタン長押し。 / まわりぶろぐ

HAMACHI!さんに教えてもらわなかったら、きっと気付かなかった撮影機能です。被写体に合焦させてシャッターを押し続け「ここ!」と思ったところでシャッターから指を離すと、シャッターから指を離した瞬間から2秒ほど遡ったところから16分割で連続写真を撮ってくれるというもの。スポーツのフォーム確認やいつシャッターチャンスが訪れるか予測出来ない場合には重宝な撮影機能ですね。S連写ってのもあるんだけど.....なんだっけ?(^_^;)

R0014340
GX200 | 1/25 | F2.5 | 24mm | ISO154 | -0.3EV

R0014350
GX200 | 1/3 | F2.5 | 24mm | ISO154 | -0.3EV

R0014383
GX200 | 1/30 | F2.5 | 24mm | ISO351 | +2EV

いやぁホントに24mm単焦点カメラとして素晴らしいと思うんですけど(^_^;)ボクはズーム要らないなぁ。

EVF

そうそう最後だし使わなきゃヤバイってんでEVFを持ち出して使ってみました。んが(・・;)やっぱりVFキットのGX200を買ったとしてもボクは使わなくなるでしょう。だってポケットに入らないんだもん。首提げ式両吊りストラップを買えば、もう少し活用場面は増えるかも知れないけど、それでもやっぱり撮った写真や設定変更は背面モニターで見た方がラク。手ブレ防止や構図へのこだわりにはEVFは有用なんでしょうけどね〜。

GX200 on Flickr / ほとんど作例は全部このブログにアップしましたが「おっ(^^)なかなか」というのはFlickrに。

GX200 on Picasaアルバム / 対決用の作例などはPicasaアルバム。

レンズ前1cm超絶マクロもがっつりと試してませんし、RAW撮り現像も試しませんでした。レビューとしてはかなり偏ったものだったかも知れませんが、「もしもボクがGX200を買ったなら」というテーマ(後付け)ですのでそちら方面はどなたかにお任せ。

* * * GX200を使って * * *

今のコンパクトデジタルカメラは素晴らしいテクノロジーをふんだんに盛り込み、誰でもキレイに失敗無く撮れるように作られています。さらに価格も非常に求めやすいものになっています。ただコンパクトゆえに美しさといった画質を突き詰めていくと矛盾も多く含んでいます。

高画素化、ズームの高倍率化、高感度域拡大など各メーカーがそのスペックを競っています。

コンパクトで薄いボディを実現するため、他社との価格競争に勝ち抜くため、自然と撮像素子は小さいものが選択されます。撮像素子が小さいということは取り込める光量も少なくなります。それでもなおひとつひとつの画素を小さくし高画素化を図ることで、ダイナミックレンジやノイズ耐性をさらに低下させています。高画素化イコール高画質化ではないという事実。

現在はデジイチにおいても高倍率ズーム全盛の時代。その利便性は確かに認められて然るべしかも知れません。ただ広角から望遠までカバーするズームレンズは利便性と引換えに色々とデメリットも引き受けなければならないと思います。どんなに優れた設計のズームレンズでも絶対的な明るさや各収差補正、ヌケの良さなどは単焦点に及ばないですから。

暗いレンズしか搭載出来ないために、手ブレ補正機構があったとしてもシャープさを失う手ブレを防ぐ充分なシャッタースピードが得られない。そこでISO800、ISO1600、それ以上の高感度が必要になってきます。ただ高感度領域では少ない光量・失われた情報を画像エンジンが無理矢理増幅させて像にするのですから、画質は当然落ちてしまいます。というか不自然な写真になって当然です。

コンデジがコンパクトであり続けることと、ユーザーがコンデジに高精細・高画質な写真を求めるのは相反するモノです。そして画質低下のスパイラルは果てしなく続くということ。

カメラメーカーだってそんなことは百も承知。だからこそ各社ともカメラ職人としての良心とも言うべき高級コンパクトを作っています。デジタル一眼レフと同じ大型撮像素子FOVEON X3を搭載したSIGMA DP1がその最たるもので、最近では大口径ズームレンズを搭載したPanasonic Lumix LX3もそうした一台に入るでしょう。

GR DIGITALという名機をもって高級コンパクトという市場を掘り起こした功労者であるリコー。そしてGR DIGITALと同じプロフェッショナルラインに位置するGX200もまたリコーの良心が生み出した一台です。

持つ喜びを感じさせる優れたデザインと素材、ギリギリ保たれた快適な携行性、マニアを刺激するマニュアル部分、圧倒的な使いやすさのインターフェース、撮影TPOを選ばない高いオールランド性能、そして条件を充たすことで提供される驚くべき高画質。

ただGX200には高級コンパクトの理想と矛盾が綯い交ぜになったデリケートでナイーブなカメラであるようにボクは感じました。リコーのカメラ好きがユーザーの立場になって真心込めて作ったカメラだとひしひし感じますが、高級コンパクトとしてギミックやソフトウェア的ではなくカメラとしての基礎体力がもう少しだけ高ければ、どんな状況でも普及機と一線を画すような写真が撮れるはずなのに......。LX3以降堰を切ったように登場するであろう競合他社の高級コンパクト群との真っ向勝負は厳しいモノになるかも知れません。

SIGMA DP1ならデジイチ同等の大型撮像素子FOVEON、GRD2なら切れ味鋭い単焦点GRレンズ、Panasonic LX3ならF2〜2.8の大口径ズーム、最強ブランドニコンからはCOOLPIX P6000も出ます。FUJIFILM F100fdも独自のハニカム撮像素子で魅力たっぷりです。

じゃあGX200の魅力は?高次元でのバランス?カメラらしい最高に痺れるクールなルックス?24mmからの広角3倍ズームとGRD譲りの高画質?EVFや拡張性?.......そうGX200はとても優れたカメラだけど、飛び道具が無い。高速起動や広角端24mmで撮った写真やモノクロ写真こそ最高の購買動機足り得るのだけれど、あまりにも地味で真っ当過ぎる。

もしも数年後にGX300が出るとしたら飛び道具を用意して欲しいですね(^^)広角18mm始まりのレンズとか、F2通しのズームとか(無理か)、いやいっそマイクロフォーサーズの仲間入りをしてレンズ交換出来るようにしちゃいますか!

第1回目レビュー : 独特な立ち位置にあるGX200
第2回目レビュー:GX200の魅力はズームなの?
第3回目レビュー:ガチンコ勝負!GX200 vs K10D/GRD2
第4回目レビュー:GX200、がちんこリターンマッチ!vs K10D / GRD2。そして背景ボケを絞りで調節。
第5回目レビュー:GX200で室内撮影

読者の皆様、つたないレビューをお読み頂きありがとうございました。WillViiさま、コレに懲りずにまたレビューさせて下さい。

このレビューはWillVii株式会社運営の国内最大級家電・PC・携帯・ゲームレビュー・クチコミサイト「みんぽす」から、「モノフェローズ」として...
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コメント

丁稚さん,レビュー,お疲れさまでした。リファレンスになるような資料的価値の高い記事を,いろいろと読ませていただき,ありがとうございます。

ドングリ,可愛らしいですね!写真から伝わってくるモノまで,楽しませていただきました。

ほんと,GX200は,ときどき,「あれ?フィルムで撮ったの?」なんてショットがありますね。また,そういったショットを連発できるようにカスタマイズするのも,楽しかったりしますよね。

S連写は,ストリーム連写で,シャッターをおしたところから約2秒撮れるというもので,M連写とは逆向きの機能ですね。これから起こることがわかっているものを撮るときは,便利です。ご紹介,ありがとうございます。

マイクロフォーサーズの第1弾,でましたね。これから,ますます,カメラは,面白くなりそうですね。

投稿: HAMACHI! | 2008.09.12 22:47

■ HAMACHI!さんへ

いやぁGX200を1ヶ月も借りてたらきっと返すのが嫌になるでしょうから、手に馴染む前にさっさとレビューを書いて返しちゃいました(^_^;)あんまり良いレビュアーでは無い証しですね。

ブログの読者、みんぽすユーザー、検索で辿り着いた方、そしてメーカー関係者......レビューに責任感を感じながらというのはなかなか刺激的なものですね。癖になります。きちんとしたレビューを書けたかそうでないかは別ですけども(^_^;)

GX200、あまりにも色々出来過ぎてボクには難しいカメラでした。またGX200が本来持つポジで撮ったような画像を再現するのも難しかったです。

S連写はシャッター押してから2秒間なのですね。ありがとうございます。GRD2でも出来そうなので今度試してみます。

マイクロフォーサーズ!!! いきなりパナから製品発表が来て興奮しました!!!んで樋口可南子に少しズッコケました(-_-;)ターゲットはそちら方面だったのかと....。

でもHAMACHI!さんはフォーサーズユーザーでもありますから、あのカメラは試さざるを得ませんでしょう?どのくらい小さいのか見てみたいなぁ。

投稿: 丁稚 | 2008.09.13 11:45

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