【2ndレビュー】SIGMA DP2....いやFOVEONが欲しかったんです
DP2を購入した最大の理由はFOVEON X3センサーです。
DP2 | RAW | 1/30 | F2.8 | ISO400 | トリミング
このセンサーの説明は面倒だし、ボク自身が完全に理解しているワケではないので、避けて通りたい....(^_^;)けどまぁバクッと大雑把に他のセンサーとの差異を書いてみようと思います。
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35mmフィルム
サイズ:36×24mm
センサー構造:RGB3層
K10D ... APS-C
センサーサイズ:23.5×15.7mm
画素数:1075万画素
センサー構造:ベイヤー配列
ローパスフィルター有り
DP2 ... APS-C
センサーサイズ:20.7×13.8mm
画素数:約1406万画素
センサー構造:RGB3層
ローパスフィルター無し
E-420 ... フォーサーズ
センサーサイズ:17.3×13.0mm
画素数:1000万画素
センサー構造:ベイヤー配列
ローパスフィルター有り
GRD2 ... 1/1.75型
センサーサイズ:約7mm x 約5mm
画素数:1001万画素
センサー構造:ベイヤー配列
ローパスフィルター有り
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手持ちカメラそれぞれのセンサーサイズ(撮像面の大きさ)と画素数、色や階調を写し取る構造などを記し、センサーサイズ順に並べてみました。
GRD2の7×5mmって(^_^;)ちっちゃいすな。それでもコンデジの中では大きい方なんですよね。こんなに小っちゃいのにあれだけ綺麗に写るんだから今の技術ってのは凄いな〜。
さておきDP2。GRD2よりボディサイズが一回り大きいだけなのに、フォーサーズ規格のE-420よりも大きいK10Dなどと同じAPS-Cセンサーを積んでいるというのが大きな特色。センサーサイズは微妙にK10Dよりも小さいですが、ボディサイズは段違いにコンパクトなんですからDP1とDP2は唯一無二のシリーズです。
この『コンパクトカメラにデジイチと同じセンサー』ってだけでも十二分に大きな魅力。他機種が霞んでしまうほどの競争力とも言えます。されどDP2はもうひとつ輝かしい魅力を放っているんです。
イメージセンサーがFOVEON X3であるということ
デジタルカメラはフィルムの描写力を目指して、猛スピードで進化してきましたよね。35mmフィルムの解像力は2000万画素程度とも600万画素程度とも言われておりますが、いずれにせよ画素数ではもう既にデジタルカメラが35mmフィルムを上回りました。
その精細な描写力はもはや中判や大判に迫るところまで来ていると聞きます。またセンサーサイズ(受光面積)を35mmフィルム同等にまで大きくすることで、高感度でも低ノイズ高精細な撮影も可能になり一面ではフィルムを凌駕するところまで来ました。
そんなデジタルカメラですが、シグマのDPシリーズを除いて肝心の色の反射(光り)を取り込んでデジタル画像を生成する時にちょっと「ん?」っていう部分があるんです。
それはイメージセンサーの前にあるローパスフィルターで像をボカしちゃうこと。
どんなに高価で解像力のあるレンズ越しであろうが、フルサイズの最高級イメージセンサーであろうが、一旦ボカして像を取り込んで画像処理エンジンで再度シャープネスをかけて出力しているんです。
嗚呼、もったいない。
どうしてそんなマッチポンプ的なコトをするのかといえば、ベイヤー配列と呼ばれる赤×1・緑×2・青×1(RGB)の各画素をモザイク状に配列するイメージセンサーに由来するんですと。
織物などを接写した時など規則正しく並んだ細かい模様がある被写体を撮影すると発生するモアレや、輝度差が激しい輪郭部分に発生する偽色を防ぐために、ローパスでわずかにボカして取り込んでから画像処理エンジンで複雑な計算をして補完してるんですな。
ベイヤー配列の場合、1画素で1色しか取り込まないため、残りの2色は失ってしまいます。青のセンサーに飛び込んできた緑や赤の色は取り込めず、画像処理エンジンで周囲の画素から推測し、複雑な計算によって補完するわけです。ところがその推測が100%というわけではないから、実際には無い『モアレ』や『偽色』が発生するんですな。
一方のシグマDPシリーズが搭載するFOVEON X3は1画素でRGB全てを読み込むことが出来るんです。だから一旦、像をボカしてしまうローパスが不要なのです。ダイレクトに像を取り込むことが可能ってことですね。
1画素内に青色→緑色→赤色とそれぞれの色を取り込む3層センサーを設けるFOVEONは、フィルムの多層化構造とよく似ています。というか色の取り込み・取り出しの考え方はまるっきり一緒です。
ま、とにかく同じ画素数であるならば解像度はベイヤーにFOVEONが圧勝します。
使用1日で故障し購入店へ返送してしまったので、FOVEONと手持ちのデジカメ(ベイヤー配列イメージセンサー)との画質の違いを味わい尽くすところまではいっておりません。でもその一端は確かに垣間見たと思っております。
DP2 | RAW | 1/200 | F5.6 | ISO100
DP2 | RAW | 1/250 | F7.1 | ISO100
DP2 | RAW | 1/30 | F2.8 | ISO200 | -0.3EV
細部までクリアに写し取ってくれるので、ほんの微少な手ブレでさえありありと描写されてしまうほどです。でもそれこそ味わってみたかったFOVEONらしさなんです(^^)良いぞ!って思い始めたところで故障ですから凹んでますけども。
GRD2の描写力でも充分、E-420だってお気に入り、K10Dなら文句無し。そしてDP2はK10Dに一番のお気に入りレンズであるSIGMA30mmF1.4を付けて撮っているような感覚です。
DP2 | RAW | 0.5秒 | F2.8 | 41mm | ISO200
もちろんレンズに明るさがそこまでありませんから室内での子供撮りとかは苦労しそうですし、ボケもそう大きくは出ない。手ブレ補正機構がDP2にはありませんからお気軽撮影だと手ブレ連発かも知れません。でも撮れる絵は愛して止まないK10D+SIGMA30mmのそれと同等ぐらいの魅力があります。それも圧倒的なコンパクトボディで。
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多分Mac派の方にはDPシリーズってウケると思うんですよ。ボクも含めてマイノリティであることに悦びを感じられる精神構造ですからね(^^)「ホントはすげぇんだぜ」っていう密かな愉悦を楽しむにはピッタリのカメラです。あ、まぁMacほどデザインは洗練されてませんが、スルッと感は似てるっちゃ似てますよ。
インテルよりパワーPCの方が凄いって言ってて、ホントはやっぱりインテルの方が凄かったって感じではないですよFOVEONは(^_^;)
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