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2011.03.31

【1stレビュー】SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM 〜 職人達が夢を実現したレンズ 〜

昨日のエントリーで「あるSIGMA製品のレビューを承りました」と書きましたが、今日現物が手元に届きました。

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Review : SIGMA 8-16mm F4.5-5.6

SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM』です。デジタル一眼レフでもっともメインとなっている規格「APS-Cサイズ」専用のレンズ。APS-C規格のレンズの中で、魚眼レンズを除けば最も広角となる8mm(35mm判換算12mm相当:ペンタックスマウント)からの超広角ズームとなります。


■ SIGMA8-16mmの売り

SIGMAが壁を超えた!」その象徴がこのレンズなのです。それこそがこのレンズ最高の売りです。

今まで歪みを積極的に活用する魚眼と違って歪みを少なくしたい超広角レンズとしては、14mm(35mm判)が最もワイドなレンズでした。たった2mm相当の違いですが、広角域では「1mmの差は大きい」と言われています。他メーカーから同じ焦点距離のレンズが出ていないことが、なによりその焦点距離のレンズ製作が難しいことの証です。

Review : SIGMA8-16mmF4.5-5.6

人が普段しっかり見ている視野角と等しい言われる50mmの画角が46°程度、コンデジでも一般的となった広角28mmで74°程度、このSIGMA8-16mmの広角端に至っては114.5°ものワイドアングルを一枚の写真に収めることが出来ます。(いずれの焦点距離も35mm判、画角方向は対角線)

今まであったどんな超広角レンズよりも、いつも目の隅でぼんやり見ているだけの風景まで、ぎゅ〜っと凝縮させて一枚の写真にしてしまえるレンズということですな。わくわくしてきますよね。


■ 創造的技術力。つまりそれがSIGMA

他メーカーが作れなかった・作らなかった12mm相当からの超広角ズームレンズ。どうしてSIGMAはそこに挑戦したのでしょう。

シグマは自社ブランドによる独創的な製品を市場に送りつづけ、イメージング分野におけるポジションを獲得してきました。 「高品質で豊富」な製品群こそがシグマの競争力であり、それらはユニークな開発アイデアと高度な生産技術によってもたらされるのです。優れた企画を具現化し量産できる技術とライン、市場の動向や研究開発の成果といった情報を全社で一元共有できるしくみの整備など、スピーディでフラットな環境を整えることで、シグマのものづくりに「多品種少量生産」という柔軟性と、ブレイクスルーを与えているのです。 / シグマの強み


SIGMAの公式HPにはこう書かれていました。まさにSIGMAの強みを具現化したのが、この8-16mmというレンズです。

同列にFoveon X3センサーを搭載したDPシリーズやSDシリーズもありますよね。近日にはその極みとも言うべきモンスターカメラを世に出そうともしています。そのカメラの話はまた別の機会にするとして、常にSIGMAは「市場で何が求められているか」を厳しく問う中で他メーカーが手を出さない事にも積極的にチャレンジする姿勢を示し続けてくれています。


■ 発想と実現のあいだこそ大切

発想と実現のあいだをつなぐ「創造的技術力」の源泉をなすのは、技術・知識・経験・英智の「総和」。社名「Σ」の由来でもあるこの理念を原点に“より良い製品を、より多くのみなさまのもとへ”届けたいと願っているのです。 / シグマの理念


SIGMA = Σ、数学でいう「総和」を社名に用いています。何の総和かと言えば「技術・知識・経験・英智の総和」であると企業理念に掲げています。高度な機械設備や巧みな経営手法ではなく、『人』の技術・知識・経験・英智を最優先に大切にすると宣言しています。

まず『人』ありき、『現場』ありき。『ものづくり』への強いこだわりがあるからこそ、決して根本を見失わないぞという意思表示にも見えます。

設計・製作・販売・アフターケア....サービス面も『ものづくり』に含め、現場の『スペシャリスト(職人)』を大事にするメーカーさんなんですね、SIGMAは。

分担・流れ作業、もちろん『ものづくり』とはそういうものでしょう。でも『ものづくり』の各作業において、ひとりひとりの技術・知識・経験・英智が必ず必要になるのです。ひとりひとりの研鑽や情熱が無ければ『もの』は作れないんです。

他社が尻込みする超広角8mm始まりのズームレンズ。それを作りきれるとトップが判断できたのは、自社の『スペシャリスト』達に絶対の自信があればこそだったことでしょう。


■ 人を大事にする職場には...

光学設計の仕事をなさっている若い技術者、山本氏のリクルート用インタビューを抜粋してみます。

「解るとできるは大違い」「毎日がバランスとの格闘」「実験やシミュレーションをこつこつ重ねて結果を出して行く光学設計の仕事が好き」「経験が少なくても仕事を任せてくれる環境にも恵まれている」山本幸広(2007入社 : 光学技術部) / 社員インタビューより抜粋
光学設計は十数枚のレンズを組み合わせ、その1枚1枚の形状・素材・曲率などをPCのソフトを使って計算しながら組み合わせを考え、企画された商品に適うよう、たくさんの評価ポイントを考慮しながら精度を追求します。納得のゆく組み合わせが得られるには、技術や経験はもちろん、職人的なカンも要求される仕事です。


若い技術者が現場に入って初めて気付く想像とのギャップ、苦労や喜び。理想を得るための経験や勘を今まさに積み重ね学んでいる様子が語られていました。

この環境を生かして経験を重ね、いつかはお客様に喜んでいただけるレンズや、大好きな天体写真用のレンズも自分で設計できるようになりたい

こうインタビューは締め括られていました。きっと山本氏はいつかこの夢を果たすのでしょうね。

そしていま僕の手元にあるこの『SIGMA8-16mm』は、苦悩や喜びを何年も何年も積み重ねてきた『スペシャリスト』達が作り出した作品なのです。『人』を大事にする職場だからこそ、優秀な人材が集まるんでしょうね。そして他社にない製品も作り出せるんですね。

Review : SIGMA8-16mm F4.5-5.6

SIGMA8-16mm製作に関わった『スペシャリスト』達や、彼らを育んだ会津の町に思いを馳せながら、しばらくこのレンズを楽しんでみたいと思います。


がんばれ、日本
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