やたらと美味そうに吸いやがる 〜 『まほろ駅前 多田便利軒』
現地に赴いてから知った地元図書館の4連休。しばらくは生活必需品たる「寝しなの活字」を、図書館で調達できないっちゅうことで、図書館以上に品揃え貧弱なスーパー内の書店でこの本を買って帰った。
表紙のタバコの写真と不思議な題名に心が動いたからなんとなく。(直木賞を受賞し映画化もされている有名な本なんだね、モノを知らないんだよねオレは本当に...)
寝しなの活字が必需品なくせに、本を読み始めるまでに「よっこらしょ」的な取っ掛かりの悪さを見せるのがボクの癖です。読み始めるとたいてい夢中になるくせに、そこに辿り着くまでを面倒と思ったりする自分が居るんです。ひねくれ者だ。
さて2日ほどこの本を放置してから、おもむろに読み始めた。そして面白おかしく2晩で読み終えた。
atmoさんが「”傷だらけの天使”の世界ですよ」と読み始める前におっしゃってましたが、確かにその通りでした。ただ登場人物はショーケンと水谷豊ではなくて、僕のイメージとしてはどうしてもピース(綾部と又吉)でしたが。
物語の舞台は学生時代、通学路でありバイトやバンドで裏通りも表通りも通い詰めた町田だった。まさに自分が知っている町田そのものが描写されていた。だから物語へとどんどん没入してしまった。まだあの頃は横浜線の改札を出たビリヤード場とラブホが林立する裏通り界隈が、青線地帯だったとは全く知らなんだが、確かに裏と表、光と陰が近距離で混じり合う猥雑な場所だったなぁと。
しかしそれにしても主人公のふたりは美味そうにタバコを吸う。イマドキの喫煙者の苦悩をよそにやたらと開放的に吸いまくるw 禁煙して半年も過ぎ禁断症状も和らいだが、思わず香りの良い洋モクを買ってきて吸いたくなってしまう。これは禁煙を標榜する人には危険な小説だ。
今日は日曜で図書館は休みだし、続編もあるらしいので、今夜にでも近所のスーパーの書店で買って帰ろう。読書感想文にすらなってないけど、読了報告。
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