【1stレビュー】SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS HSM 〜 雨の三渓園で望遠マクロ 〜
『FUJIFILM X-Pro1』のレビューもそろそろ締めくくりというタイミングで、大きな荷物が届きました。望遠マクロレンズの『SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS HSM』です。
巨大なパッケージを前にして「これはやっちまった...」って思いましたね(ーー;)自分が望んで「貸して下さい」って言ったんですが、果たしてレビュアーが務まるのか甚だ不安に。
【APO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS HSM】レンズ構成:13群19枚 / 画角:16.4° / 絞り羽根枚数:9枚(円形絞り) / 最小絞り:F22 / 最短撮影距離:38cm / 最大倍率 1:1 / フィルター径:Ø72mm / 最大径 × 全長:Ø79.6mm×150mm / 重量:1,150g
--- --- --- --- ---APO ... 特殊低分散ガラスを2枚以上採用し、望遠系のレンズで強く現れやすく画質悪化の原因となる色収差を極限まで補正した望遠レンズ
EX ... 高級レンズライン(F値が変わらないレンズ)
DG ... 35mmフルサイズ対応レンズ
OS ... 手持ち撮影時のブレを軽減し、撮影領域を大きく広げる手ブレ補正機構搭載レンズ
HSM ... AFスピードの高速化と静粛性を実現する超音波駆動モーターを採用したレンズ
IF ... レンズ全長をそのままにフォーカシングを行うレンズ
ご覧下さい、威風堂々たる弩級マクロレンズの勇姿を。ガラスの塊が詰まったレンズは、付属の三脚座を支点に900g超の5Dmk2を軽々と持ち上げました。
なんかいつものシグマレンズと雰囲気が違うように思いましたね。スルッとした鏡胴かなぁ?やっぱり距離指針の赤と茶かなぁ?
レンズ横には各種切換えスイッチが並んでいます。フォーカス範囲の切換え、AFとMFの切換え、手ブレ補正の切換えはここで行います。
節度の無い絞りリングに戸惑った直後、今度は渋い切換えスイッチに泣かされることにw 切り替えるのに結構なチカラが要るので3段切換えの真ん中に止めるのが難しいじゃないか。まぁカメラバッグの中で勝手に切換えが変わってしまっては困るので、このぐらい渋くて良いのかも知れませんけどね。
まぁとにかく写真を撮りに行こう!
5Dmk2 + SIGMA150mm / 1/160 / F2.8開放 / ISO2000 / RAW / Aperture
生憎、ぽつぽつと邪魔な小雨が降る日でしたが、マクロ撮影に備えて一脚をメッセンジャーバッグに括り付けて、横浜 三渓園へ。
左手で傘を差し、ハンドストラップを右手甲にグルッと回して5Dmk2をがっちりホールド。その上でSIGMA150mmの長い鏡胴を折り曲げた左腕の上に乗せて、雨を避けながら被写体を探します。半パンのポッケにはiPhoneとGRD3も忍ばせてあります。
5Dmk2 + SIGMA150mm / 1/320 / F4.5 / ISO200 / +1/3EV / RAW / Aperture
5Dmk2 + SIGMA150mm / 1/160 / F2.8開放 / ISO200 / -1EV / RAW / Aperture
5Dmk2 + SIGMA150mm / 1/125 / F2.8開放 / ISO3200 / -1/3EV / RAW / Aperture
非常に気持ち良い写りをしますね!黒がずばっと締まるので、被写体の存在感がずんっと前に出てくる感じ。色乗りもシャープさも抜けも申し分無い。
5Dmk2 + SIGMA150mm / 1/160 / F2.8開放 / ISO250 / RAW / Aperture
5Dmk2 + SIGMA150mm / 1/125 / F2.8開放 / ISO1600 / RAW / Aperture
5Dmk2 + SIGMA150mm / 1/160 / F2.8開放 / ISO1250 / RAW / Aperture
5Dmk2 + SIGMA150mm / 1/125 / F2.8開放 / ISO500 / -1/3EV / RAW / Aperture
帰ってきて撮った写真を見て愕然。望遠スナップばっかりで肝心のマクロ撮影を殆どしてない(;^ω^A
実は息を止めて小さき物を写しとめようとすると、どこからともなくヤブ蚊が襲来を....いや、言い訳ですけども。
5Dmk2 + SIGMA150mm / 1/160 / F2.8開放 / ISO800 / -1/3EV / RAW / Aperture
5Dmk2 + SIGMA150mm / 1/250 / F4.0 / ISO200 / RAW / Aperture
しかし『SIGMA150mm』の手ブレ補正機構はよく効いてくれます。助かります。この近接で、このシャッタースピードとかもうあからさまに無理だろうっていう条件でも、結構止めてくれます。
5Dmk2 + SIGMA150mm / 1/125 / F2.8開放 / ISO1600 / RAW / Aperture
ただし150mmの望遠域での近接、絞らないで適当に撮っちゃうとこんな感じに。一脚か三脚据えて、もうちょい絞りつつ、もうちょい感度を下げて撮りたかったですな。.......ん?はい、そうなんです。一脚持ってったのに1回も使わなかったです。重たい思いしただけでした。
5Dmk2 + SIGMA150mm / 1/125 / F2.8開放 / ISO1600 / RAW / Aperture
そうそう音も無くスーッと作動するAF。フォーカスが行って戻ってしても合わないとそれっきり諦めて沈黙してしまいます。この現象は被写体が近くなればなるほど顕著になります。まぁこれは仕方ないことですよね。
そういう事態になったらいちど遠景でAFを作動させるか、素直に感触の良いフォーカスリングを回してMFに切り替えましょう。たぶん「AF/MF」のスイッチで切り替えなくてもOKだったと思います。
この蜘蛛はまさにそういう事態になりMFで合わせたつもりで、イマイチ精度という事態にww
5Dmk2 + SIGMA150mm / 1/125 / F2.8開放 / ISO400 / RAW / Aperture
ボケ味はどうなんだろう?まだそんなに作例を撮れてないから、何とも言えないな。
ただ近接撮影時を除くと、ときどき焦点距離の割に背景ボケが少し硬く感じる時があります?マクロレンズだからっていう単なるボクの先入観かも知れませんが、依然使っていたTamron90mmのボケとはちょっと違う気がします。
雨が降らない日はなるべく一緒に行動して、一枚でも多く作例を撮ってみたいと思いますです。
---------- ---------- ----------
![]() 【Joshinは平成20/22年度製品安全対策優良企業 連続受賞・プライバシーマーク取得企業】150/2.8... |
| 固定リンク | 0
「カメラ」カテゴリの記事
- 旧100ー300mmを鳥見の供として(2021.02.07)
- 常夏の島に持っていく旅カメラ(2016.05.20)
- 娘にチェキ『instax mini 90 ネオクラシック』をプレゼント(2016.02.15)
- NOKTON 42.5mm F0.95 〜 必殺技ってそういうもんだ(2015.03.08)
- BC-TRWで快適充電(2014.05.11)
「モノフェローズ」カテゴリの記事
- CP+2014 〜 m4/3に返り咲き?それともフルサイズで600mm?(2014.02.16)
- 【レビュー】BenQ W1080ST 〜 狭い我が家であるからこそ(2014.01.28)
- 【レビュー】FUJINON XF14mmF2.8R 〜 いつ交わるのか、私とX(2014.01.24)
- 【レビュー】BenQ W1080ST ~ ONE DIRECTIONがキリッと大きくてどうしましょ!(2014.01.18)
- 【レビュー】FUJINON XF14mmF2.8R 〜 冬休みを過ごす子供を記録する(2014.01.13)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
このレンズは、私も持っていますよ♪
SAマウントですが。
とっても素敵な写真ばかりで、久しく持ち出していなかったこのレンズを使いたくてウズウズしてきました(笑)
背景ボケなんですが、私も結構硬いというか、ザワザワに感じます。
このレンズの凄いところは、絞り開放で使用しても、軸上色収差も倍率色収差も、ほぼ皆無なところではないでしょうか。
英語のレビューページでもスーパーアポクロマートと表現されているページもありました。
重いんですが。。。いいんですよね。この連休は150mmで遊ぶことにします♪
投稿: ヨー | 2012.07.13 17:14
■ ヨーさんへ
つたない作例お目汚し失礼いたしました!
ヨーさんはSD1でお使いなんですね、やたらめったらもの凄い描写でしょうね〜。後で拝見しにまいります。
そう背景ボケ、ザワザワしますよね、グルグルまでいかないけどw
そういえば開放でも色滲みが出そうな感じが全く無かったですね。なるほど、それは次回のレビューの時にパクらせて頂きm...ww
重いけど良いのを撮らせてくれるレンズですよね。レビュー頑張ります〜。
投稿: 丁稚 | 2012.07.14 06:11
丁稚さん、こんにちは。
宣言通り、ApoMacro150mmでスナップしてきました(笑)
重いのと暑いので、30分くらいでバテて帰ってきてしまった為、ネタには困ったのですが、拙作ではありますが、ApoMacro150mmで撮影した画像を、私のブログに数枚アップしましたので、お時間あるときにでもいらしてください。
http://myroom335.blogspot.jp/2012/07/lotuses.html
改めて135フルサイズとAPSという部分でも違いますね。
どうも画角がタイトで苦労しました(笑)
丁稚さんの写真を見ると、ゆとりがあって、このレンズの違った魅力も感じられました♪
投稿: ヨー | 2012.07.17 14:20
■ ヨーさんへ
拝見しましたよ〜!150mmマクロの過去エントリーを遡って(^^)やはりFoveonの色と階調の豊かさは素晴らしいですね。
○な点と×な点は読んじゃいましたけど、自分のレビューにうっかり盗用しちゃいけませんので(∩。∩;)ゞ 作品だけ拝見させていただいて、ヨーさんの150mmマクロのレビューはまた後日にじっくりと。すみません<(_ _)>
APS規格ですと225mm相当ですから、近接以外のスナップはかなりご苦労なさることでしょうね。ま、ボクあたりは150mmそのままで使っても『バックオーライ』しまくってましたけども...
ワーキングディスタンスを取れるってのが実は最高のご褒美だったりもするんですけどね(^^)ホントは。
また作例を撮りに行かなきゃ
投稿: 丁稚 | 2012.07.18 12:55
SIGMAMACRO150MMを購入しました 初心者なので2点教えてください 1 絞りをOFFにするの FULLでいいのですか
2 花火の撮影にはこのレンズでも可能ですか
投稿: 佐々木義昭 | 2017.08.08 15:28
コメントありがとうございます。5年前に1ヶ月だけ使用させてもらったレンズですので、あまり詳しいご返答は出来ないかと思いますが...
>1.絞りをOFFにするの FULLでいいのですか
レンズについたあのスイッチはAFの作動域の選択だと思います。最短撮影距離から無限遠までをAF駆動させるためのスイッチかと。絞りとはまた無関係だと思われます。
>2.花火の撮影にはこのレンズでも可能ですか
全く問題ないはずです。というかどの焦点域でも花火撮影は出来るはずです。花火をどう写すかというのはレンズというより、カメラの撮影モードに依存するのではないかと思います。よくバルブモードで花火を写す方が多いですよね。
投稿: 丁稚 佐々木様へ | 2017.08.18 12:23