『ガリレオシリーズ』〜 インスタントコーヒーを飲みながら 〜
子供が借りた紙芝居の返却に付き合ったことがキッカケでハマった図書館通いから、いつしか書店やブックオフやAmazonも含めて文庫本の買い漁り読み漁りへと病状進行中です。
いわゆる活字中毒、この病いに常に冒されている方も多いことでしょう。iPhoneを買ってから睡眠薬代わりの寝床での読書をしなくなり、活字中毒も収まっていたんですが”すっかりぶりっ返し”ました。
レコードでいう『ジャケ買い』で、この人気シリーズに手を出しました。この表紙は素晴らしい引力というか重力があるな。うんうん。
ところで福山雅治は、私にとってもヤツにとっても永遠に相容れない好敵手ではありますが、そもそものモデルは佐野史郎ということであれば、原作を読む事になんら抵抗はありません。一度もヤツが演じたガリレオなど見てはいないから、原作でのガリレオは常に佐野史.......
だぁ〜!!! どうしても福山が出てきやがる!
視聴率至上主義に走って原作を歪曲し蹂躙しやがったな。特にこの最も評価が高い『容疑者Xの献身』においてはそのイメージによる、原作へのダメージが大き.......全然違うぜ、いやマジで。頭で描くガリレオの姿が佐野史郎と福山雅治とでは、読み取っていく登場人物達の機微すらまるで違った印象に変わってしまう。
でもとっても面白かったヽ( ´ ∇ ` )ノ ♪ このシリーズを読む事にした。
『容疑者Xの献身』を最初に読んだのは我ながらなかなかの慧眼だったな。
ガリレオ誕生のエピソードに遡り、またその直前までの流れを知る事で、より『容疑者Xの献身』が重みを増した。そしてもしも『探偵ガリレオ』から読んでいたら『容疑者Xの献身』を読む事にはならなかったかもしれないし。
ここからは差し当たってのてっぺんとなった『容疑者Xの献身』後の物語。女性刑事を登場させてグッとバリエーションが増えた。そしてこの辺りから『もう福山で良いよ、別に』という気持ちになり、軽快に読み進めるコトが出来るようになった。
東野圭吾ガリレオシリーズ公式サイト『倶楽部ガリレオ』 / 文藝春秋
さすがはドラマ化もされた人気シリーズ。一度読み始めると夢中になって読んでしまう。推理小説には色々なテクニックがあるのだろうけれど、禁じ手を積極的に駆使しているように思える。
理系出身の作者ならではのガリレオの謎解きが...確かにそこも面白いし大きなカタルシスも得られるけれど、作中の登場人物達の心の動きを実に的確に描写する作者の人間臭さが素晴らしい。『理系なのにすげぇな』と。人の痛みが分かる人が描いてるんだなと。
これが文庫化されるまであと2〜3年ぐらいかかるのかな?仕方ないなハードカバーで買っちゃうか。あと2〜3年もしたら好敵手のアイツも居なくなってるかも知れないしな。
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