【2ndレビュー】FUJIFILM X-E1 〜 乗りこなせるか?『XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS』
兄貴X-Pro1譲りの超高画質を誇る『X-E1』ですが、初回レビューは疑問符で締めくくることになりました。その理由は後でじっくり書くことにして...。
今回X-E1と一緒にみんぽすさんからお借りしたレンズは、前回もお借りした大口径単焦点レンズの『XF35mmF1.4 R』と、XFレンスラインアップ唯一のズームレンズである『XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS』です。このズームレンズ、持った感じがズシリと重く、いかにも写りそうな期待を持たせます。
【XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS】レンズ構成:10群14枚(非球面レンズ3枚、異常分散レンズ1枚)/ 焦点距離:f=18-55 mm(35mm判換算:27-84 mm相当)/ 羽根枚数:7枚(円形絞り)/ ワイド端:約30cm~∞ テレ端:約40cm~∞ / 最大撮影倍率:0.08倍 - 0.15倍 / 外形寸法 :ø65.0mm×70.4mm / 質量:約310g / フィルターサイズ:ø58mm
焦点距離(画角)としてはAPS-C規格デジイチのキットレンズで一般的な18-55mm(27-84mm相当)ですが、ワイド側もテレ側も一般的なキットレンズよりも2/3〜1段分明るく、シリーズとしては初となるレンズ内手ブレ補正機構(4段分の補正効果)も搭載され、高スペックが売りのXFレンズのひとつとして申し分無い内容です。
またこのXF18-55mmには「LM」「HT-EBC」という技術に加え、「EDガラス」「非球面レンズ」といった贅沢な光学レンズも用いられ、FUJIFILMが持てる全てを注ぎ込んだ渾身の一作といった印象を受けます。
レンズ前部からフォーカスリング、ズームリングと配置され、焦点距離指標を挟んで驚くなかれ絞りリングも実装されております。(XFレンズにおいて型番に『R』表記のあるものは絞りリングが装備されています)
ワイド端とテレ端で開放絞りの値が変わってしまうのでリングに絞り値の表記はありませんが、標準ズームレンズであっても「絞り」「シャッタースピード」「露出補正」を直接マニュアル操作出来るというのは素晴らしいですな。
フォーカスリングはちょうど良いトルク感、ズームリングは少し重めですけど悪くありません。絞りリングはクリック感が心地良く、積極的に絞り優先AEを使いたくなりますね。絞りは1クリックごとに細かく1/3段ずつ開け閉め出来ます。
レンズ後部にはレンズ内手ブレ補正機構「OIS」のスイッチと絞りの「マニュアル / オート」の切換えスイッチが並びます。絞り優先AEを利用する時には絞り羽根マークに、プログラムAEやシャッタースピード優先AEを利用する時は『A』に合わせればOKってことですね。
また姿の良い花形フードも付属してきます。スコンと立て付けよくハマります。たしか前回お借りしたレンズのフードは....まいっか。
レンズ鏡胴はテレ端でこの程度伸長します。
X-E1に装着した図。なかなか精悍な佇まいですな。さてさて肝心の写り。FUJIFILM渾身作ですから、よく写らないわけが無いのです。無いはずなんですけども....
X-E1 / XF18-55mm / 1/70 / F2.8開放 / 18mm / ISO200 / +0.67EV
前回記事の疑問符へと繋がります。いや決して写りが悪いってことじゃないんです。色や雰囲気はX-Pro1と同じ。ただ自分が想像していた描写とは少し違ったということなんです。ん?あれ?って虚を衝かれた感じでした。
X-Pro1 / XF18mmF2 / 1/75 / F2.0開放 / ISO200 / +0.33EV
単焦点レンズと較べてはいけないのは分かってますけども、前回お借りしたXF18mmF2の作例がこちらです。X-Pro1とXF18mmF2が撮ってくれたこの写真に、ドキッとしたのを今でもよく憶えてます。1本1本の線は細いのに、ありありとした力強さもあり、とても透明感に溢れたこの一枚に。
単焦点が撮ってくれたこの写真の印象が強すぎたのでしょう。いやもちろん自分の撮影テクニックのせいもありますよ、でもXF18-55mmで撮った写真から透明感が感じられなかったことに少し落胆してしまいました。
しかしいつも参考にさせていただいているサイトでは、XF18-55mmが絶賛されていました。タイトルを見た瞬間に「レビュアー失格だな」って落ち込みましたよ。
でもよく記事を拝見すると、どうやら『絞り』がポイントになっているようでした。
なるほど絞ると俄然カリッとしてくるのか?作例のための作例は撮るの面倒だし、見せられる方も苦痛だと思うので避けてたけど、自分のためにもいっちょやってみっか。
【18mmワイド端】
F2.8開放絞り / F4.0
F5.6 / F8.0
F11 / F16
F22最小絞り
ま、当たり前ですけど、このサイズで見る分には全く差が感じられません。んで非常に不毛だとは思いますが等倍切り出しを...
F2.8開放絞り
F4.0
F5.6
F8.0
F11
F16
F22最小絞り
なるほど!開放絞りのF2.8と最小絞りのF22で明らかにぼやけてコントラストが落ちてますね。最小絞りのコントラスト低下は回折現象ですよね。開放絞りはハロってやつでしょうか?とにかく1段絞ると急激に像が立ち上がってきますね。
【55mmテレ端】
F4.0開放絞り / F5.6
F8.0 / F11
F16 / F22最小絞り
F4.0開放絞り
F5.6
F8.0
F11
F16
F22最小絞り
テレ端でもこの傾向は全く一緒でした。1段絞るとモヤが晴れてカリッとしてきます。ああ、なるほど「開放から安心して使える」とかよくレンズの評価で目にするコメントですけど、こういうことを言ってるのか。
FUJIFILMとしては「F3.5-5.6」とか「F4通し」でなくて販売戦略上「F2.8」っていうスペックがどうしても必要だったのかもなぁ。とにかくまぁなんだ、X-E1は解像番長と同時に高感度番長でもあるから、これからはキリキリと絞り上げて使えば良いじゃないか。絞れば凄い描写するらしいんだし。
X-E1 / XF18-55mm / 1/30 / F2.8開放 / 18mm / ISO400
「え?絞るって何?」って私ですけど、果たしてこのレンズを使いこなせるのだろうか(;^ω^A 開放からキリリと使えるレンズってのは贅沢な仕様なんですなぁ。
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