« 無課金でも楽しかったのか!パズドラは | トップページ | 末等添乗員Dの小田原・箱根日帰りバスの旅 »

2013.04.09

【1stレビュー】SIGMA DP2 Merrill 〜 果たして魅力を引き出せるだろうか

Facebook経由で申し込んでいたモニターキャンペーンに当選し、もの凄いカメラのレビューを務めさせていただける機会を得ました。SIGMAが誇る新しい世代のFoveon X3センサーと、センサー能力を最大限に引き出すために開発された専用設計の高性能レンズ30mm F2.8をコンパクトなボディに詰め込んだ『SIGMA DP2 Merrill』です。

このレビューで使用しているDP2 Merrillはシグマ・Foveonスクエア × 東京カメラ部が企画した『シグマ カメラモニターキャンペーン』に参加することで1ヶ月間お借りしています。レビュー掲載は無報酬で、メーカーなどからの文言制約なども一切ありません。

今回お借りしたDP2 Merrillに搭載されているFoveon X3センサーは、過去に所有していたDP2やDP1xの旧世代のそれとは段違いに高画素化され、実に有効画素数4,600万画素という中判デジタル並みの驚愕スペックを誇ります。

SIGMA DP2 Merrillには、センサーサイズ23.5×15.7mmのフルカラーFoveon X3ダイレクトイメージセンサー(ジェネレーションネーム“Merrill”)を搭載し、有効画素数4,600万画素(4,800×3,200×3層)、記録画素数4,400万画素(4,704×3,136×3層)を実現しました。Foveon X3ダイレクトイメージセンサーは、RGB全色を3層で取り込むことができる画期的なフルカラーイメージセンサーで、原理的に偽色が発生しない為、ローパスフィルターを必要とせず、光と色の情報を余すことなく取り込むことができます。4,600万画素の高画素のフルカラー情報により、立体的で臨場感のある精緻な画像が得られます。

Foveon X3の画素数のカウントは他のセンサーとは異なっていまして、正面から見た光を取り込む実際の画素の数は発表の1/3です。4400万画素なら実際のセンサー数は1/3の約1460万画素です。ちょっとややこしいですよね。

なぜそんなカウントをするのかと言えば、3原色のR(赤)・G(緑)・B(青)それぞれのカラーセンサーを規則的に並べたベイヤー配列などの撮像素子とは異なり、Foveon X3は画素ひとつひとつが受光部前面から青→緑→赤と取り込むレイヤー構造になっていてRGB全ての色を取り込むことが出来るからなんです。

つまりSIGMAとしては他センサーの画素カウント方式になぞらえれば、同じ画素の数ならば3倍の画素数に匹敵するという発想なのであります。

原理上、偽色が発生しないためローパスレス構造を採用していますので、大幅に画素数に劣る旧世代のFoveon X3でさえ圧倒的な解像力を誇っていました。DPシリーズの登場が現在のローパスレスの流れを決定付けたとも言えるほどの破壊力を持っていました。

ただしいかんせん実際のセンサー数が468万というのは数世代も前のデジカメのスペックでありましたので、ローパスレス構造によるアドバンテージが生きているうちにSIGMAはFoveon X3の高画素化を急いだと想像します。

そして2年前の初夏だったでしょうか?遂に悲願だったFoveon X3の高画素化を実現し、SD1というデジタル一眼レフを世に送り出しました。買うつもり満々だったけど予想を大きく超える販売価格に凹まされた記憶は未だ生々しいですわ。(SIGMA SD1 〜 真実を写しとるカメラ 〜 / 2011.5.22)

前置き長過ぎですな(^▽^;)ま、とにかくボディ単体で発表価格70万もしたSD1と同じセンサーを積んでるコンデジってわけですよ、このDP2 Merrillは。しかも固定式レンズゆえに極限までセンサーの能力を引き出す専用設計ってことで、描写力自体はSD1をも凌駕するとメーカーが謳う化け物カメラでもあります。

撮像素子 : Foveon X3 ダイレクトイメージセンサー(CMOS) / 撮像素子サイズ : 23.5×15.7mm / 有効画素:約46MP(4,800×3,200×3)/ 焦点距離 : 30mm / 35mm判換算 : 約45mm / F値 : F2.8~F16 / 絞り羽根枚数 : 9枚 / レンズ構成 : 6群8枚 / 最短撮影距離 : 28cm / 感度 : ISO100〜6400 / マニュアルフォーカス : フォーカスリング式 / 露出制御方式 : P・S・A・M / 露出補正 : 3 EV / シャッター速度 : 1/2000秒~30秒 / 液晶モニタ : 3.0型 約92万ドット / 撮影可能枚数 : 約97枚 / 大きさ : 121.5mm(幅)×66.7mm(高さ)×59.2mm(奥行)/ 質量 : 355g(電池、カード除く)

主立ったスペックはこんなところです。かつて使っていた旧世代のDPシリーズよりもひとまわり大きくなった印象です。要所にディンプル加工はされていますが、相変わらずホールド感は最悪です(;^ω^A 気を付けないと落としそう。

撮影可能枚数が97枚ってのは驚きですな、もちろん悪い意味で(ーー;)バッテリーが最初から2個も付属してくるってのも萎えるなぁ。まぁそれだけ画像処理エンジンに負荷がかかってるってことですな。画素数3倍だけどバッテリーの保ちは1/3って....。NEXシリーズの様にパームグリップを作って大容量バッテリーっていう考えもあっただろうけどなぁ。


DP1x


DP2 Merrill

インターフェースは色々と整理されているようですね。旧世代には背面右上部に上下ボタンがありましたが、Merrill世代では上下ボタンを廃して軍艦部にシャッターボタンを軸にしたダイヤルを新設。


DP1x


DP2 Merrill

その代わり撮影モードを瞬時に切り替えられるダイヤルが無くなりボタンからデジタル式に呼び出す方法に。背面にあったMF用の使いにくかったダイヤルは取り払われて、レンズ鏡胴にフォーカスリングが実装されました。

シャッターボタンが不自然に後ろに移動してもダイヤルは親指で操作出来るようにして欲しかったなぁ。人差し指はなるべくシャッターボタンにかけたまんまの方が集中出来る気がするんだよね〜。(追記:人差し指はシャッターボタンでダイヤルは中指で操作って手段があったわ)

あと露出補正操作が十字キーの左右に割当てらているのはそのうち慣れると思いますが、出来れば独立したダイヤルが欲しかったなぁ。

ただメディアとバッテリーの挿入方向をイラストで分かりやすく表示してくれているのは嬉しいなぁ。カメラを使い分けていると方向が分からなくなってしまうんですよね。

Review : DP2 Merrill
JPEG
Review : DP2 Merrill
RAW / SPPでストレート現像
撮影データ:DP2 Merrill / 1/60 / F2.8 / ISO800 / -0.3EV

やはりRAW撮影が基本となるカメラだと思っています。やはりJPEG撮影ですとドンシャリ感が強調されるように思います。ただFoveon特有の弱点はJPEGの方が消してくれるのかもなぁと思ったり...暗部にノイズが乗りやすいのはMerrrill世代でも一緒なんだろうなぁ。

Review : SIGMA DP2 Merrill
DP2 Merrill / 1/125 / F4.5 / ISO100 / JPEG

精度はともかくAFの速度は明らかに向上しているので、DPシリーズでもこうした子供撮りが普通にこなせる様になりましたね。ただ旧世代でさえ圧倒的な解像力のせいでブレが気になって仕方がなかったのですが、3倍増しのMerrillだとこういう写真でも三脚据えて撮らなきゃいけないんじゃないかという強迫観念を抱いたり(^▽^;)ま、半分冗談ですけどね。

DP2 Merrillは撮り手を選ぶカメラだけに、珍しくちょっとナーバスになってます(;^_^A でも1枚や2枚はMerrillの魅力を引き出した作例がオレにだって撮れるだろう。きっと、多分。

---------- ---------- ----------

| |

« 無課金でも楽しかったのか!パズドラは | トップページ | 末等添乗員Dの小田原・箱根日帰りバスの旅 »

モノフェローズ」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。