『るろうに剣心 伝説の最期編』 〜 佐藤健と谷垣健治と森田貴寛と
人斬りであった罪深き自分との折り合い、そしてもはや侍を必要としない新しい時代の否応なき台頭。大きな犠牲を厭わずに自分が作り上げた理想の新時代に、自分はもう必要とされない。
時代の移ろいの最中に咲いた徒花「志々雄」は正に自らの投影であり、「志々雄」を討ち倒すことは人斬りだった自分の過去を悔いる日々との訣別でもある。重厚な2時間半でした。
スピーディーでテクニカルで本当に痛そうな殺陣が魅力のるろうに剣心ですが、アクション監督の谷垣健治によるところが大きいのでしょう。谷垣監督自らがカメラを構え、至近距離から殺陣やアクションシーンを撮影している場面もあるとのこと。なるほどあの臨場感と緊迫感は流れや動きを知り尽くした谷垣監督が、ブレなんてお構いなしに見せたい部分だけを写したものだからなのだろうなぁ。「仁義なき戦い」の乱闘シーンの雰囲気を彷彿とさせました。
ただやはり「伝説の最期編」を観る前に、原作は読まないほうが良かった。あれもこれも見たいと思っていた場面が生まれてしまったんだよね、とくに左之助が結局中途半端に描かれてしまったのは辛かった。剣心と左之助との信頼関係がうかがえる名台詞、健くんの声で聞きたかった。
でもきっと....人誅編もやるよね?...からの弥彦の逆刃刀っていう流れで。
ま、とにかく、健くんは美しかったし、神木くんもさすがだった。雅治も藤原もよく演じていた。土屋太鳳ちゃんにもキュンとした。お〜そうそう!エンドロールとともに流れるONE OK ROCKの『Heartache』が素晴らしかった。あいつあんな歌い方であんな表現も出来るのか!天才すぎるわ森田貴寛。最後の最後で劇場の大画面・大音量でこの作品を観て良かったと再確認。剣心のBlu-ray出たら買うし、ONE OK ROCKの新しいアルバムが出たら買う。
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