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2015.07.22

『旅のラゴス』

旅のラゴス (新潮文庫)


3月に購入し50ページほど読んで、そのまま放置してしまっていた『旅のラゴス』をようやく読了しました。

Amazonでふらふらしてたら筒井康隆の文庫が売れてる様子で、「なんとまぁ意外な(語弊アリ)」と思わずポチッとしたは良いものの、抑揚の無い平坦な物語に根気が続かなくなってポイしてたんです。

謎のヒットに注目集まる 筒井康隆『旅のラゴス』が売れています! / 新潮文庫

本作が発表されてから30年近く。文庫化されて20年余り。年に3〜4,000冊だった売上が昨年初めから10万部以上の大増刷だそうです。「特別なきっかけは思い当たらない」と新潮文庫さんでさえ驚く謎の売れ行きを見せる本作。

世間様で認められても自分にはハマらなかったんだと思っていましたが、一応は読了しておこうと再び読み始め、主人公が囚われの身になった辺りから俄然面白くなるわけです。


鉱山まで辿り着いたら、後はワクワクしながら最後まで一気読み


物語の半ばでようやく筒井康隆がSF作家であったということを思い出すわけです。なるほどそういう設定だったのかと合点もいくわけです。ただそんな美味しい設定でさえ、本作ではことさらに広げること無く、ごくごく平坦に語られるのです。

主人公を衝き動かした目的地や、錦を飾った懐かしき故郷でさえ、旅の途中に立ち寄った中継点に過ぎなくなる。そもそも旅の目的なんて何でもよかったと気付く。そしてまた失った青春に手招きされ、旅の支度を始める。漂泊ともまた違う。常に何からも自由でありたいと欲っし旅することは冒険に近いのかも。

謎のヒットのきっかけではないだろうけど、理由のひとつにはなるのかな?読了後の不思議な爽快感が。

***

一気にガッカリさせちゃおう。読み終えた後の素直な感想は「いよいよONE PIECEを手にしたルフィか、これ」でした。えへへ、興醒めなコト書いて申し訳ない。

グランドラインを進み新世界を制覇し海賊王となったルフィは、「この海で一番自由な奴が海賊王だ!!! つまらねェ冒険なら、おれはしねェ!!!!」とまた海に出るはずなんだよね。本作の主人公のようにさ。

逆に言うと「ゾロとナミに出会い旅をともにしたルフィは、町を荒らす海賊、斬撃を無効化する特殊能力を持つ道化のバギーを倒し...」と淡々と平坦に描けばルフィの冒険も1冊におさまっちゃう?


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