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2015.07.19

『探偵の探偵 Ⅳ』

探偵の探偵4 (講談社文庫)

〜 前作までの感想 〜
2015.01.12 / 『探偵の探偵』
2015.01.19 / 『探偵の探偵 Ⅱ』
2015.03.17 / 『探偵の探偵 Ⅲ』


ヒロインはかつて、探偵を隠れ蓑にした私刑人。心身ともに傷だらけになりながら、その本懐を遂げたはずでした。しかし断つべき悪、晴らすべき無念を眼前に叩き付けられ、また再び暴力蔓延るドス黒い世界へ身を投じることに。

1作目から4作目の本作に至るまで、美しいヒロインの勧善懲悪の復讐劇がゆったりと進行する中で、「ストーカーにターゲットの居場所を知らせる」ような悪徳探偵による倫理にもとる所業がいくつもいくつも暴露されてきました。


事件が起きぬよう、未然に防ぐ、それでこそ探偵


文中のヒロインのこんな言葉こそが、作者がこの『探偵の探偵』シリーズに込めた願いであるような気がしました。

素行調査にしろ所在調査にしろ探偵業務によって知り得た情報は、「知りたい」「知られたくない」といった思惑が絡むだけに高い倫理観をもって利用されないと...ぶっちゃけ悪用しようと思えば、普通なら得られぬ情報なわけですから、いかようにも悪用出来てしまう。

そうした危うさや現実社会においての作者の憤りこそが、このシリーズを著した発端なのでしょう。そして叶うことならば、探偵という職業が人を助け、救うような存在であって欲しいと願っているのでしょう。(返す刀で精神科医に対しても辛辣な言葉も織り込んでいたような気がします)

読了後、例の場所に「新章にご期待ください」とありました。探偵の探偵シリーズは今作で完結とは決めてないってことみたいです。でもその次のページには「松岡圭祐の最新シリーズ 水鏡推理/ソルブ・ア・リドル 2015年10月15日」という記載がありましたので、探偵の探偵はQやαと同じようなポジションになるのではないですかね。

最初は変なタイトルの小説だと思いましたが、いざ読み始めると...さすが松岡圭祐ですな。次の推理小説も楽しみにしたいと思います。ちなみにブックオフで千里眼シリーズを買ってきてしまいました。全部読んじゃうんだろうなぁ。


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