新海誠作品をHuluで一気に視聴
何の気なしに観た『君の名は。』が良かったところにもってきて、Huluで新海誠作品特集が組まれておりましたので次々と鑑賞。熱しやすい性格だ、我ながら。
先ずは『秒速5センチメートル』。この作品を観て完全に理解しました「すれちがい」や「距離」が新海さんの好きな手法だということが。
この作品もまた賛否あるようですが、私は心を揺さぶられました。特に雪の両毛線のくだり.....主人公に感情移入したり、同じ年頃の息子を持つ親の立場として少年に哀感を抱いたり。映画を観てこんなに心をかき乱されるなんて初めてでした。
とにかくせつない。
完全に新海作品に魅了され、矢継ぎ早に『言の葉の庭』の視聴を開始。
以前、劇場公開に前後して「雨の描写が物凄い」ってTV番組で紹介されてたのはすごく印象に残ってましたけど、劇場に足を運んで観ようとも思わなかったし、とっくの前にHuluのラインナップに追加されてましたが再生ボタンを押さなかった作品です。『君の名は。』を観なかったら、こんな地味っぽい映画を観ようとなんて一生思わなかったかも知れません。
映像はとても美しかったし、たしかに雨の描写も素晴らしかったですけども、語らずに語る演出が素晴らしかったです。たしかにビールを飲んで辛さを忘れたいだろうし、チョコレートで生きるエネルギーも得なくちゃいけない。人間、心底弱ってメシの味も分からなくなったら、ビールとチョコレートかも知れないな。
主人公のふたりとともに「雨」を願う。もどかしくて仕方ない。ふたりのその先を見たいと思ったなぁ。
新海誠の原点が知りたくなり、新海自身がほぼひとりで製作したという短編映画『ほしのこえ』を視聴。
まさに原点。そして究極の「すれちがい」と「距離」を見せつけられました。大好きな人に送ったメール、受け取ってもらえるのが8年7ヶ月後だったとしたら、いったいオレは何を書くだろう。絶望の中でいったい何を書くのだろう。
『雲のむこう、約束の場所』。Huluで視聴できる新海作品はこれで終わり。
この作品はとても難解でした。そしてプツンと物語を終えられてしまい、置いてけぼりを食わされた感覚にもなりました。
この作品はすっかり大人になった主人公がひとり、思い出の場所を再び訪れるシーンから始まるのですが、そこにすべてのメッセージが込められているのかも知れません。
順不同であるうえに、作品一つ抜けておりますが、こうして歴代の新海作品を鑑賞してみると、いかに『君の名は。』で一気に突き抜けたかがハッキリ分かりました。
今までの作品どれも新海誠の強い個性を感じさせ、素晴らしいと思わせる部分が必ずありましたが、『君の名は。』で遂に個性を保ちつつ、あらゆる客層の心を打つ物語を作ることが出来たのではないでしょうか。
とにかくまぁ「恋の切なさ」を描かせたらピカイチってのは揺るがない評価ではないでしょうか。
Huluで観られなかったのが『星を追う子ども』という作品。そのうちTSUTAYAあたりで借りてこよう。
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